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診療科紹介

循環器内科

■ 循環器内科の診療への取り組み

循環器内科では狭心症・心筋梗塞等の虚血性心疾患,急性・慢性心不全,不整脈,心筋症等の心臓疾患と高血圧症や動脈瘤・閉塞性動脈硬化症・肺塞栓症等の血管疾患の診療を行っています.各種疾患の診療においてガイドラインや治療効果に関する証拠(各種大規模研究の結果)に基づいた診療を行っております.

循環器内科において最も重要な分野が救急診療です.呉共済病院では従来から24時間いつでも循環器専門医の診断を受けることが可能な体制をとっており,必要に応じて冠動脈造影や冠動脈形成術を常時施行することが可能です.また心臓血管外科と循環器センターとして一体となって診療を行っており,救急診療時にも相互に密接に連携し,緊急手術にも対応できる体制もとっています.

当科は平成16年に呉地区初の高速回転式冠動脈アテレクトミー(ロータブレーター)施行施設となり,平成18年2月から呉地区初の植え込み型除細動器(心臓突然死の予防に有効)と心臓再同期療法(重症心不全治療)の施行認定施設となっております.今後も呉地区において可能な限り最善の治療を患者様に受けていただける様努力を続けてまいります.また地域の先生方とは病診連携室を通じての紹介・直接の御紹介ともにお受けしており,必要な診断治療を入院・外来で行いその後再び地域の先生の所へ御紹介する体制をとっています.

循環器内科診療のコンセプトは的確な診断・丁寧でわかりやすい説明・最善の治療です.急性・慢性に関わらず患者様自身・御家族の方の循環器系の診療は呉共済病院循環器内科にお任せください.


1.循環器内科で扱っている主な疾患

・虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
・不整脈(頻脈、徐脈、期外収縮など)
・弁膜症(僧帽弁、大動脈弁、三尖弁などの障害)
・心筋疾患(特発性心筋症、二次性心筋症、心筋炎など)
・先天性心疾患(心臓あるいは大血管の先天的異常)
  (5歳以下は原則として小児科が診療)
・大血管疾患(大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、深部静脈血栓症、肺塞栓症など)
・高血圧
・心不全
・神経調節性失神


2.循環器専門検査

・心臓超音波検査(心エコー)
・ホルター心電図(24時間心電図)
・運動負荷心電図(トレッドミル負荷,エルゴメーター負荷)
・平均加算心電図
・心臓カテーテル検査(冠動脈造影,心室造影,大血管造影,電気生理学的検査,心筋生検)
・心臓核医学検査(心筋シンチグラム,負荷心筋シンチグラム,肺血流シンチ等)
・携帯型24時間血圧測定
・心大血管 CT・MRI
・T 波オルタランス
・ヘッドアップティルト負荷試験
・サーモグラフィー
・ABI


3.循環器専門治療

・経皮的冠動脈インターベンション(ステント留置,ロータブレーター等)
・ペースメーカー移植術
・植え込み型除細動器移植術
・心臓再同期療法
・経皮的末梢血管インターベンション
・下大静脈フィルター留置(永久,一時的)


■ 検査件数・治療実績>

検査件数・治療実績の表

虚血性心疾患

心臓の筋肉(心筋)を栄養する冠動脈の狭窄あるいは閉塞による心筋への血流障害に基づく疾患です.狭心症と心筋梗塞がこれにあたります.心不全や心臓死の重要な原因疾患です.高血圧症・高脂血症・糖尿病・喫煙等の危険因子が発症に大きく関係しています.当科では狭心症に対する非侵襲的検査・冠動脈造影・急性冠症候群(急性心筋梗塞・不安定狭心症)に対する緊急冠動脈造影や治療としての冠動脈形成術を積極的に行っております。


1)虚血性心疾患の診断

虚血性心疾患の診断は症状・運動負荷心電図・負荷心筋シンチグラム等の非侵襲的検査を行った上で疑いが強い場合に冠動脈造影を施行します.急性心筋梗塞・不安定狭心症等の急性冠症候群では緊急冠動脈造影が必要ですが,当科では24時間いつでも施行可能な体制をとっております。


虚血性心疾患の治療

虚血性心疾患の基礎治療として危険因子のコントロール・薬物療法がありますが,冠動脈の狭窄が強い場合には冠動脈形成術や冠動脈バイパス手術が必要となります.当科では冠動脈形成術に熟練した専門医による治療を行っております。


不整脈

突然生じる動悸や一過性の意識消失などの症状の原因として不整脈が重要です.また検診や人間ドックの心電図で不整脈を指摘される場合もあります.不整脈は脈が速くなる頻脈生不整脈と脈が遅くなる徐脈生不整脈に分けられます.当科では各々の不整脈について診断・治療を最新の診断法で的確に受けることが可能です。


上室性頻脈性不整脈(発作性上室性頻拍・心房細動・心房粗動等)

頻脈生不整脈で最も頻度が多いものが上室性頻脈性不整脈です.頻脈発作時の救急外来での対応から,慢性期治療まで総合的に治療しております.慢性期治療として抗不整脈薬による予防,心房細動による塞栓症予防のためのワーファリン治療を行うとともに,治療の有効性が確立されている不整脈に関してはカテーテルアブレーション施行をおすすめしております.カテーテルアブレーションについては当院で施行していないため広島大学病院・土谷総合病院と密接な連携をとり紹介させていただいています。


徐脈性不整脈

一過性の意識消失やふらつきの原因となる徐脈性不整脈に関してはホルター心電図による検討を行った上で必要に応じて電気生理学的検査による詳細な検討を行い,ペースメーカー適応の有無を診断しております.ペースメーカー移植術では慢性期の問題であるリード断線の危険性が低い胸郭外穿刺法で全例リード挿入を行うとともに,症例に応じて心房あるいは心室中隔にリードを固定する新しい術式を選択しています。


心室性頻拍性不整脈

心室性頻拍性不整脈なかでも持続性心室頻拍や心室細動は心臓突然死の重要な原因であります.これらの重篤な心室性頻拍性不整脈発生時の蘇生および社会復帰は一つの重要な治療でありますが,心室頻拍・心室細動再発時の治療として植え込み型除細動器の植え込みは現在必須の治療となっています.また低心機能状態に合併する非持続性心室頻拍は重篤な心室性頻拍性不整脈に至る危険性があります.この危険性をいかに評価し,危険性の高い患者様に一次予防として植え込み型除細動器をいかに適応していくかが現在の課題です.当科ではホルター心電図による不整脈評価,平均加算心電図による微小電位の評価,T 波オルタランスによる心室性頻拍性不整脈危険性評価を非侵襲的に行い,危険性が高いと考えられた症例では電気生理学検査による心室頻拍誘発試験を行い,必要性があると診断されれば植え込み型除細動器による治療を行っています。


心不全

心不全とは

心臓は、血液を回す(循環させる)ポンプの役割をしています。そして心臓には、左心系と右心系があります。特に重要なのは左心系です。左心系は、左心房と左心室で構成されており、その役割は、「呼吸して酸素を取り込み、真っ赤になった血液を肺から汲み上げ全身にさばいていくこと」です。人間は主に血液の中の酸素をエネルギーとして生きていきますので、左心系は人間にエネルギーを配っているということになります。


心不全とは

この左心系に障害をきたすと、全身に十分の血液を送り込めなくなると同時に、肺で血液の渋滞(うっ血)が生じます。その結果、疲れやすくなり、労作時に息切れが生じ、呼吸困難や浮腫が生じます。このような状態と一般的に心不全と呼びます。


心不全の原因

1)心臓弁膜

心臓には、一旦送り出された血液が逆流するのを予防するための「逆流防止弁」が心室の入り口と出口に存在しています。入り口の弁を僧帽弁、出口の弁を大動脈弁と呼びます。この逆流防止弁が老朽化して開きにくくなったり、逆流を生じてしまうと、効率よく全身に血液を送ることができなくなり心不全をきたします。それらをまとめて、心臓弁膜症と呼びます。この心臓弁膜症は、病状と症状が解離していることもあり、自覚症状は軽度ながら手術を必要とするような重症の心臓弁膜症をきたしている場合が稀にあります。この心臓弁膜症は、心臓超音波検査で比較的容易に診断することが出来ます。

弁膜症

調律異常

心臓の構造が壊れていなくても、不整脈が生じ、「不必要に脈拍が多い状態」が持続すると、左心室は疲れてしまい、動かなくなってしまいます(頻拍惹起性心不全)


4)高血圧

血圧が高いと左心室が強い力で収縮しなければならなくなり、それが長期間持続するとやはり左心室は疲れてしまい、動かなくなってしまいます。


<心不全の検査>

1)胸部レントゲン
古くから用いられている検査で、心臓の拡大などを、大まかに評価します。
2)心電図
不整脈の検出以外にも、加算心電図や波形の交互性を評価し、突然死の予測に役立つ検査もあります。
3)心臓超音波検査
左心室の実際の動きや、弁の異常などを、動画で極めて鮮明に評価することができます。心不全の評価には絶対欠かせない検査です。合併症の危険性が全くないということも大きな利点です。
4)採血
BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)という採血項目があり、心不全の評価には極めて有用です。BNPは心臓に負荷がかかると、主に心室から放出されるホルモンです。心臓が悪ければ悪いほど検査値は上昇し、極めて敏感に変動するため、その値は患者さんの心臓の「点数」として使用しています。腎不全などで上昇してしまいますが、正常は20pg/ml 以下で、心不全における予後予測にも有用です。
5)時間心電図・運動負荷心電図
6)心臓核医学検査
7)心臓カテーテル検査

<心不全の治療>

治療の目標は、まずは寿命の延長です。その次は日常生活における生活の質の改善です。つまり一日でも長く生きることが「第一の幸せの定義」であり、同じ長生きするのであれば、苦痛が少なく楽しい事が多いことが「第二の幸せの定義」と考え治療を行っています。そのためには、
・病気を正確に把握すること(しっかりと検査を行うこと)
・病気について患者さんに十分理解していただくこと、が必要と考えます。


1)日常生活において

・無理をしないことです。無理な運動をすると全身にたくさんの血液が必要になるので、心臓は疲れてしまいます。心不全の重症度に見合った運動にしなければなりません。

・また、塩分や水分の過剰摂取もよくありません。塩分や水分の過剰摂取により血管内の血液の量が増加すると、やはり心臓は疲れてしまいます。


2)内服薬治療

・レニン、アンジオテンシン、アルドステロン系の抑制薬

<アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)>
もともとは、血圧降下剤として使用されていましたが、心臓に悪いレニン、アンジオテンシン、アルドステロン系という神経体液系因子を抑制することにより、生命予後を改善させることが多くの研究で証明されています。副作用として咳が比較的高頻度に出現します。
<アンジオテンシン II 受容体拮抗薬>
ACE阻害薬と、ほぼ同様の使い方をします。ACE阻害薬と同等の効果が証明されており、咳などの副作用はACE阻害薬より少ないのが利点です。
<アルドステロン拮抗薬>
もともとは利尿薬として開発・使用されていましたが、アルドステロンという心臓に悪影響をおよぼす神経体液性因子を抑制し、比較的進行した心不全患者さんの生命予後を改善させることが証明されました。
<強心薬、利尿薬>
心不全症状の改善のために、ジギタリスという強心薬や利尿薬が使用されますが、生命予後を改善させるわけではありません。
<ベータ遮断薬>
交感神経という「体を戦闘体勢にする神経」を抑制します。心不全の原因や重症度を問わず、生命予後が改善することが証明されています。

3) 非薬物療法

心不全の治療として内服薬治療以外の「非薬物療法」が選択される場合があります。中でも「心臓再同期療法」は重症心不全患者の一部において自覚症状を著名に改善することが知られています。また生命予後を改善すると考えられます。その他、外科的には心臓移植がありますが現時点では(日本においては)まだ現実的な治療方法とはなっていません。


■ 担当医師

友弘 康之
外来診察日 (月、火、金)
松尾 修介
外来診察日 (火、水、木)
梶原 真二
外来診察日 (水、木)
土肥 良裕
外来診察日 (月、金)


[ 外来診察担当表 ]

循環器内科/心臓血管外科
診察室 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 専門外来
(午後)
1診 友弘 友弘 梶原 梶原 友弘




火・木
(手術日)

山本
(血管外来)
2診 土肥 松尾 松尾 松尾 土肥
3診 七条
(紹介のみ)
  七条   七条
(紹介のみ)

[ 更新:2008年04月03日 ]

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